×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。





Fifteen Rebirth-生まれ変わり-



―――――なんで…?―――――


―――――なんで貴方が…――――――――


―――――悪いのは私なのに…――――――――




―――――なんで、貴方が苦しんでいるの…?―――――――




================
Fifteen Rebirth‐生まれ変わり‐
================








Another side





白。

白が広がる。


何も思い返さない。
思い返すと、辛いから。


コツ

コツ

コツ


止まる。
目の前には、スライド式のドア。
取っ手にかけようとした手が止まる。

開けたくない。

見るのが辛い。
罪悪感が募る。

でも、それでも開ける。
会いたいから。
罪悪感を感じて、それでもそう思えるから。

ガラ

開いた先に見えるのは、やはり白。
自分の過ちを覆い隠すかのような、白。
そこに横たわるは、罪の証。

「…誠…」

瀬田 綾香。
彼女は、ある病室にいた。

そしてそこには、一人の個室で横たわる患者が一人。

片瀬 誠。
そのベッドで横たわる男。
全身が、包帯やギプスで真っ白になっていた。


事故から数日。
何とか一命を取り留めたが、未だに意識は不明である。

「あ…綾香ちゃん」

そう答えたのは、先に病室に来ていた女性。
誠の母親。

「ありがとうね…毎日来てくれて…」

そう言って微笑む。
その目の下にはクマが出来、顔はこれでもかというほどにやつれていた。
きっと、この数日間、ろくに寝ていないのだろう。

「お邪魔します…」

綾香も少しやつれている。
泣き腫らしたのだろう、目は真っ赤になっていた。

「誠…綾香ちゃんが来てくれたわよ…?」

母が息子に声をかける。
その瞬間、ピクッと小さく反応した。

「この子、よっぽど綾香ちゃんが好きなのね…
 来たって分かった瞬間に、こんなに動くんだから…」

そう言って、微笑む。
きっと、相当な不安があるだろう。
だがこの女性は、顔には出さない。

(強いな…おばさん…)

これが、母親か。
ふと、そう思った。

「あ、綾香ちゃん…私ちょっと空けるわね」
「あ、じゃあ…私も…」

そう言って立ち上がろうとした綾香に声をかける。

「綾香ちゃん、この後の予定は?」
「え、あ…夜まで無いです…」

何のために?
そう思っていると、彼女が口を開いた。

「良ければ…いてあげて…?」




     #




ピ  ピ  ピ

心臓の動きを知らせる機械の音だけが響く。

結局、そのままいることになった。
綾香にとっては複雑極まりないのだが。
一緒に居たい。
でも、辛い。
自分の所為で辛い思いをしている、片瀬家の人たちを見るのが辛かった。

「今日はね…?持ってきたのよ…」

そう言って、綾香は持ってきた手提げカバンの中から何かを取り出す。

「ほら…もうすぐ誕生日でしょ?」

四角い、小さな箱。
そう、あの、事故の日に買っておいた、プレゼント。

「でもね、開けてあげないの」

そう言って、少しだけ微笑む。

「ちゃんと受け取って…アンタが開けないと意味が無いでしょ?」

あの事故。
あの瞬間、とても嫌なものを見てしまった。
片瀬 誠が吹き飛ぶ瞬間。
体が弓のようにしなった瞬間。
そして、体中の骨が折れる瞬間。
骨が折れる嫌な音が、はっきりと聞こえた。

「ほらぁ…どうせ…ふざけてるんでしょ…?」

それを見ているだけだった自分。
突き飛ばされた先で、見ているだけだった自分。
泣く事しか出来なかった自分。
叫ぶ事しか出来なかった自分。

「さっさと…顔上げなさいよ…」

そしてそれが自分の所為だという事実が、余計に綾香の心を締め上げる。
あの瞬間、恐らく彼女のみが見た事実。



轢かれた彼と、目が合った瞬間。

「笑うくらいだったら…さっさと…っ」




彼は、笑っていた。




「起きなさいよぉ…ばかぁ…!」

涙でぐしゃぐしゃになった顔。
もう、ろくに喋れないほどの嗚咽を繰り返し、それでも喋る。
自分の中に許容できないものを、吐き出すように。

「プレゼント……受け取りなさいよぉ…!」

そこに、ふっと触れる手があった。

その顔のまま、振り向く。

そこには、誠の母親が居た。


ぎゅっと、綾香を抱きしめる。

「全く、あの子は…」

暖かい。
再び泣きそうになる。
泣きたくないのに。
この人の方が、よっぽど辛いのに。

「あ…う…」
「こんな良い子を…心配させて…」

違う。
良い子じゃない。
私の所為で、彼は。

「私の…所為…私を、かばっ、て…彼は…っ」
「いいのよ…えぇ、分かってる…」




「泣いて、いいのよ…?」



暖かい。
そう思った瞬間、何かが溢れた。

「うぁ…あぁぁぁぁぁぁ!!」

誠の母に抱かれながら、泣いていた。
もう、何も気にせずに。

「ホント…良い子なんだから…」

そう言った彼女の頬にも、涙が伝っている。


ピ  ピ  ピ




無機質な心音が、変わらず部屋に響いていた。




====
えぇ〜…色々と言いたい事はあろうかと思われます;
おっそい上に短いっす;
でもコレ必要なんですよ!!
…ごめんなさい、色々と…orz



戻る